人事PMIとは?M&Aで実施する目的と必要な要素を解説

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M&Aでは人事PMIを計画的に実行して、組織の統合を進めることが大切です。

人事PMIとはどのような内容なのでしょうか。

人事PMIは、実行しなければM&Aは成功しないというくらいに重要な取り組みです。

この記事で人事PMIの実施目的と実行する際に必要な要素を解説します。

人事PMIとは

人事PMIとは、M&A後のPMIの段階で人事にかかわる統合を進めるプロセスです。

人事PMIによってM&A後の組織で人材を最大限に生かせる体制を構築できます。

M&A後に経営資源の要素として、重要なヒトを生かすための取り組みが人事PMIです。

人事デューデリジェンスとの違い

M&Aでは人事デューデリジェンスも必要ですが、人事PMIとは目的も内容も異なります。

人事デューデリジェンスはM&A前に譲受側が譲渡側に対して実施する調査です。

人事に関してのリスクを調査し、M&Aのリスクを人事の面から評価します。

一方、人事PMIはM&A後に理想的な人事制度を整えるためのプロセスです。

労務PMIとの違い

人事PMIと労務PMIは密接な関係があります。

人事PMIと労務PMIで異なるのは時間軸です。

労務PMIでは、過去の労務管理やコンプライアンスに着目して問題点の解決を進めます。

人事PMIではM&A後の組織を成長させるための施策を進めます。

M&Aで人事PMIを実施する目的

M&Aにおける人事PMIの目的は、譲受側と譲渡側の人材をM&A後の体制で最大限に生かすことです。

人事PMIを実施する目的を具体化すると以下のようになります。

  • 譲受側と譲渡側のヒトのシナジーを生み出す
  • 人材の管理及び活用のインフラを構築する
  • M&A後の組織体制を最適化する
  • 統合によるモチベーションを向上させる
  • M&A後の人材教育・人材活用を促進する

M&Aをしたからといって人事の統合が進むわけではありません。

ヒトのシナジー効果を引き出し、新しい組織として事業を推進するには人事PMIが必要です。

人事PMIには従業員にモチベーションを上げて活躍機会を与えたり、M&Aの不安による人材喪失を防いだりする目的もあります。

M&A後にヒトのリソースを生かして成長を遂げる上で人事PMIは必須です。

M&Aの人事PMIで必要な要素

人事PMIでは何を実行する必要があるのでしょうか。

ここではM&Aで人事の課題を解決し、組織を成長させるために必要な要素を解説します。

組織構造と決裁権限の見直し

人事PMIでは組織構造を見直して、新たにシナジーを生み出す組織を構築することが必要です。

組織構造によってヒエラルキーが変わるため、決裁権限の見直しも必要になります。

譲受側と譲渡側の組織関係を明確化し、協力的に事業を進められる仕組みを整えることが大切です。

人事関連規程の変更

人事にかかわる規程を整えることが人事PMIでは欠かせません。

譲受側と譲渡側では人事関連規程が異なります。

就業規則、給与規程、稟議規程などを統合して運用することが必要です。

人事関連規程は、従業員にとってモチベーションや働きやすさに大きな影響があります。

両社の従業員がポジティブに受け止められる規程に変更することが重要です。

教育研修制度の統合・制定

人事PMIでは教育研修制度の再考が必要です。教育研修制度は従業員にとってモチベーションになるだけでなく、組織文化の醸成にもつながります。譲受側と譲渡側の良い点を統合して制度を確立し、さらにポストPMIで新しい制度も取り入れていきましょう。M&Aによるメリットを従業員に認識させる上でも重要な取り組みです。

シナジーを生む人事戦略の策定

人事戦略はM&Aによって大きく変わります。

人事PMIではシナジーを生むことを重視して人事戦略を策定することが大切です。

譲受側と譲渡側の人材を生かしつつ、不足する人材を採用する計画を立てて実行する必要があります。

グループでの人事交流の促進

人事PMIでは、譲受側と譲渡側の従業員間のコミュニケーションを促進することが重要です。

M&Aによってグループになったメンバーとの関係に不安を抱えている人もいます。

人事交流を促進することで組織意識が生まれ、積極的な協業を促進できます。

合同研修や懇親会などを通してつながりを強めることは、シナジー効果の向上にもなる重要な取り組みです。

まとめ

人事PMIとは、M&A後に貴重な経営資源であるヒトを生かすための取り組みです。

人事は今後の新しい組織で、授業員がモチベーションを上げて働くためのインフラづくりに欠かせません。

人事PMIは譲受側と譲渡側の人事制度を考慮し、規程類の改定や教育研修制度の整備をすることが必要です。

M&Aをした両社の従業員間でのコミュニケーションも促進して、新しい組織文化を築き上げるとシナジー効果が高まります。

M&Aの効果をヒトの観点から最大化するための取り組みが人事PMIです。

この記事を書いた人

中小企業診断士。慶應義塾大学環境情報学部卒。「DXと地域貢献」を理念とし、中野区・新宿区を中心とした中小企業経営相談や経営セミナーを実施。近年PMIの重要性を肌で感じ本事業に参画。

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