PMIのフレームワークを解説!経営力再構築伴走支援と分析手法

経営戦略

PMIではフレームワークを利用して分析すると、効果的な施策を立てて推進できます。

この記事では中小企業庁が取り上げている経営力再構築伴走支援モデルと、PMIに適した分析フレームワークを紹介します。

フレームワークの種類によって分析目的が異なるので、使い分けて効率的にPMIを推進しましょう。

PMIでフレームワークを活用する目的

PMIでフレームワークを活用する目的は大きく分けると2つあります。

  • PMI推進体制を整備すること
  • PMIの課題の認識と解決を促進すること

M&Aのクロージング後、PMIを開始する時点では推進体制を整えて円滑に進められるようにすることが大切です。

そして、その初期に必要になるのが課題の認識と解決策の立案です。

PMIではフレームワークを利用することで、推進体制と計画の構築を促進できます。

PMI推進体制構築における経営力再構築伴走支援モデルのフレームワーク

経営力再構築伴走支援モデルは、中小PMIにおけるフレームワークとして有用です。

PMI推進体制の整備には譲受側と譲渡側の企業だけでなく、支援機関による助言や支援が大きな効果を発揮します。

経営力再構築伴走支援モデルは、PMIを開始する時点で有効な推進体制を整えるためのフレームワークになります。

経営力再構築伴走支援とは

経営力再構築伴走支援とは、2022 年に中小企業庁の「伴走支援の在り方検討会」で提示された中小企業経営に自発的な課題解決のプロセスを生み出し、自走化するための支援方法です。

企業の課題解決を支援するのではなく、企業による課題解決を寄り添う形で支援することで、自己変革型の経営を可能にすることが特徴です。

PMIでは支援機関が伴走・支援の役割を果たします。

課題設定のフレームワーク

経営力再構築伴走支援モデルでは課題解決ではなく、課題設定のフレームワークを設けています。

経営における不確実性に着目し、課題設定から始めて課題解決方法を検討し、実行検証するという流れで経営を進める仕組みです。

PMIにおいてもM&A後に起こり得ることに不透明な部分もあるため、課題を探して解決する流れのフレームワークとして活用できます。

対話で自走化に導くフレームワーク

経営力再構築伴走支援モデルでは、対話を通じて経営の自走化を目指すフレームワークを持っています。

支援側との対話を通じて経営者が納得して判断を下し、経営を進める流れを作ることで、経営者が自発的に課題解決をする気概が生まれます。

潜在能力を引き出し、課題の発見も解決も推進できる体制を整えられるアプローチです。

PMIでも支援機関との対話を通して、両社の経営者や従業員が納得して自走化する形を引き出すフレームワークになります。

PMIの計画構築に有効なフレームワーク

PMI段階で必要なランディングプランや、100日プランを立てる際にはビジネスフレームワークの活用が有効です。

ここでは中小企業庁の中小PMIガイドラインや、一般的なビジネスフレームワークに基づいて活用価値の高いフレームワークを厳選して紹介します。

製品・市場マトリクスによる成長戦略の構築

PMIでは製品・市場マトリクスが成長できる経営戦略や、事業戦略を立てる上で効果的なフレームワークです。

デービッド・アーカーによって提案されたフレームワークで、製品・市場×既存・新規という2×2のマトリクスからM&A後のビジネス戦略を具体化できます。

既存製品×既存市場で市場浸透戦略を立てると、直近の利益拡大を見込めます。

M&Aでは統合による新しいビジネスチャンスを生み出すことが重要な要素です。

新規製品×既存市場では製品開発、既存製品×新規市場では市場開拓の可能性を切り開けます。

新規製品×新規市場による多角化戦略も考慮し、垂直統合を進めることでシナジー効果を生む成長戦略を描くことができます。

5Sによる環境改善

PMIにおける環境改善に有効なのが5Sのフレームワークです。

5Sとは整理、整頓、清掃、清潔、躾の頭文字を取っています。

職場環境を良好にして従業員が快適に働けるようにするために、改善すべき要点をまとめているフレームワークです。

オフィスワーク環境の改善にもなりますが、生産現場ではQCD(Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期))の改善にもつながります。

従業員の意識改革を促し、働きたい環境を自発的に醸成することもできる取り組みです。

COSO-ERMによる内部統制からERMへの強化

COSO-ERMは、アメリカのトレッドウェイ委員会支援組織委員会が作成したフレームワークです。

全社リスクマネジメントのフレームワークとして、内部統制を目的とした1992年のフレームワークから発展して2017年に最新版がリリースされています。

COSO-ERMは、内部環境、目標設定、リスク評価、リスク対応、統制活動、情報と伝達、モニタリングという要素から構成されています。

PMIにおけるERMの強化に使いやすいフレームワークです。

まとめ

PMIでは推進体制を理想的な形で構築し、課題の認識と解決を促進することが重要です。

PMIのフレームワークとして経営力再構築伴走支援モデルや製品・市場マトリクス、5Sなどを活用すると円滑にPMIを推進できます。

この他にも譲受側と譲渡側の関係や、注目する項目によっては3C分析やSWOT分析などのビジネスフレームワーク分析も活用可能です。

フレームワークがあると、PMIの個別の目的に応じて明確な指針を立てやすくなるので積極的に利用しましょう。

この記事を書いた人

中小企業診断士。慶應義塾大学環境情報学部卒。「DXと地域貢献」を理念とし、中野区・新宿区を中心とした中小企業経営相談や経営セミナーを実施。近年PMIの重要性を肌で感じ本事業に参画。

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